minipiro’s diary ~流産から学んだこと~

流産経験とその後。一人で抱え込まないで!

待ちに待った胎児スクリーニング

2023年2月1日:胎児スクリーニング検査

 

普段の検診でなかなか性別が分からなかったので、私はこの日をワクワクしながら待っていました。それどころではなくなるなんて、思いもせず。。

 

胎児スクリーニングはいつもと同じようにお腹にジェルを塗って始まりました。

お腹にエコーを当てた瞬間、先生が「あれ?これは…羊水がほとんどない!」と言いました。先生の声色からも相当やばいことだとすぐにわかりました。

「現状赤ちゃんは元気で健康です。」と言われましたが、「これは、つらい決断を迫られるかもしれないよ。」と言われ、この検査は終わりました。

胎児スクリーニングは胎児専門の方がやってくれたので、すぐ担当の先生と話してまた呼ぶから待っててと言われ、1時間ほど待合室で待ちました。その間ずっと携帯で【羊水 少ない 赤ちゃん無事】とか【前期破水 赤ちゃん助かる】とかそんな検索をずっとしていました。どれも絶望的な記事しかなく、もうパニック状態でした。

担当の先生に呼ばれ、赤ちゃんを助けることは難しいという話をされました。現代の最先端の医療でも、破水だけはどうにもならないと。。待っている間にそういう記事をたくさん読んでしまったからか、言われた瞬間は「あぁ。。やっぱりそうなんだ…。」と、気持ちがしゅんと萎えて、でもどこかで受け入れている自分がいました。

「今ここで詳しい話をしても入ってこないと思うから、ご主人に連絡して、半休取れるならすぐにでも、無理なら外来の診察時間過ぎた夜でもいいから、ご主人と一緒にもう一度病院においで。」と言われました。

放心状態で病院を出て、おうちに向かって歩きながら旦那に電話をしました。旦那の声を聴いた瞬間、涙が止まらなくなって、「赤ちゃんが…赤ちゃんが…」としか言えず、旦那は「落ち着いて!ちゃんと呼吸して!」とおろおろ。。

電話つなぎっぱなしでひとしきり泣いて、ようやく旦那に内容を報告。すぐに半休を取って、帰ってきてくれました。

それからもう一度病院に行くまで、2時間くらいおうちでぼんやりしましたが、その間に「やっぱり、なんとかしならないのかな。」とそればかり考えるようになっていました。

そして、改めて旦那と一緒に病院へ行って説明を受けました。いわゆる【前期破水】というやつでしたが、私の場合、普通の破水みたいにどばーっと一気に破水したわけではなく、赤ちゃんを包む膜(羊膜)にできた穴から少しずつちょろちょろと破水して、結果ほぼ完全破水になったということでした。今の医療でも羊膜を修復することはできないそうです。

私はちょうど20週を過ぎたところでした。お腹も少しポッコリしてきて、実感も強まっていたところで、この事実は本当に受け入れがたく、やっぱりどうにかお腹の赤ちゃんを助ける方法はないのか??と思いました。

私の担当の先生は、周産期医療の最先端と呼ばれる場所にいた経験があるらしく、その経験も踏まえて、話をしてくださりました。

「なんとか赤ちゃんをお腹にいさせてあげる処置をしたとして、運が良くて24週くらいまで。そこで産まれてしまったら、障害が残る可能性は90%に近い。その過程で亡くなってしまう確率も高い。辛い決断だと思うけど、母体へのダメージもあるし、私は今回はあきらめて、次に備えた方がいいと思う。もし、納得できないのなら、専門の設備が整った大学病院の紹介状を書くから、セカンドオピニオンとして受診することはできるけど、たぶん同じことを言われると思うよ。」と言われました。

22週未満だから、処置をして赤ちゃんを外に出してあげた方がいい、と。

担当の先生は温かくて、とても優しくて、話し方に思いやりも説得力もありました。旦那は私の身体も考えて、今回は諦めて次の望みにかけようと言いました。でも、私はその場で「分かりました、諦めます。」とはどうしても言えなくて。先生も「今日起きた出来事で急にこんなこと言われても気持ちの整理がつかないと思うから、今ここで返事しなくてもいいよ。ただ、身体のためにも決断できたら1日でも早く処置した方がいいよ。」と言ってくださったので、決断したら連絡するということで、いったん帰宅しました。

頭では諦めるしかないんだろうな…とは思っていても、なかなか気持ちがついていきませんでした。旦那もお前が納得できるなら、セカンドオピニオン受けてから決めるでもいいよと言ってくれました。悩んでもやもやしたまま一晩過ごしました。何よりも辛かったのは、もう羊水がほぼなくなってしまっているのにも関わらず、赤ちゃんは元気だったということです。もちろん、この状態が続けば弱っていってしまうのは分かっていましたが…「今、元気でお腹にいるのに。。」とどうしても思ってしまいました。

でも、このまま羊水のないお腹にいるのは赤ちゃんもきっと苦しいだろうな…と思い、いろんな感情はありましたが、決断しました。

翌日、改めて旦那と一緒に病院へ行き、処置をする日などを決めました。私は、その日からずっと仕事を休み、旦那はその日から在宅にして大好きなゴルフもキャンセルして、ずっと一緒にいてくれました。

私のケアをしてくれて、優しくしてくれる旦那には「性別が分かったよ!」って報告する日のはずが、こんな報告になってしまって申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。支えてくれたことを本当に本当に感謝しています。

前の記事にも書いたかもしれないけど、ここまで優しい人だとは思っていませんでした。笑

きっと私たちの元に来てくれた赤ちゃんが教えてくれたんだと思います。

続きはまた次回・・・